伊豆半島一周自転車の旅(はじめに)

伊豆半島一周自転車の旅(はじめに)

2007年9月26日。

僕は本当に自転車で伊豆半島一周を走り切ったのだろうか?昨日、西伊豆の小さな町、戸田から200km以上を17時間以上かけて帰ってきた。そんな過酷な旅を終えたはずなのに、驚くほど早く日常に戻っている自分がいる。けれど、体は確かにその旅の証を刻んでいる。

これまでの自転車旅では感じたことのない、全身に染み込んだ疲労感。筋肉が張り裂けそうな痛みと、日焼けでパリパリになった顔。その全てが、僕に「自分の力だけで伊豆半島を一周したんだ」という実感を与えてくれている。現実感が薄れていく中で、身体はその記憶をしっかりと抱えている。

この小さな冒険が、僕に確かな自信をくれたことは間違いない。だからこそ、その軌跡をここに残しておきたいと思います。

DAY0:旅の始まりと準備

2007年9月21日、金曜日。

仕事が終わると同時に会社を飛び出した。理由はただ一つ、「旅の支度」である。普段は昼間の外回りで溜まった事務処理を片付けて帰宅するのだが、この日は特別だった。旅の準備は9割方終わっていたが、まだ一番重要な「テント」を手に入れていなかったのだ。そう、これが「自転車旅第3弾」の要となる。

自転車旅の思い出

2006年9月、僕の自転車旅は茨城の旅から始まった。あの時は寝袋と一緒に出発し、公園のベンチや芝生で寝たものの、夜の暑さに耐えられず寝袋を使わなかった結果、全身を蚊に刺されるという悲惨な夜を過ごした。続く第2弾は房総半島一周、11月の涼しい気候の中で、野宿ではなく安宿泊を選んだことで爽やかな旅となったが、どこか物足りなさが残った。「男の旅はやっぱり野宿だろう」なんて、自分だけのロマンを追い求めていたのかもしれない。

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